fruits roots

国産オーガニックコスメ&エステティックサロン

Column

フルーツルーツのオーガニックコラム

オーガニックを贈るとき。

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一年の終わりには、親しい人の顔が心に浮かぶものだ。
美味しい食事と明るいひとときを楽しむクリスマス、そして大晦日に向けてあたたかい時間が続く。
クリスマスから年の終わりまで、誰かと会う時にはプレゼントを渡したくなる。
高価なものや特別な品でなくても良い。
むしろ、片手に入る小さな包みがぴったりだ。
そんな、ささやかな贈り物が人々の間を行き交う。

ブランドのコスメやゴージャスなバスグッズも魅力的だけれど、もう少し気取らないプレゼントを渡したい。
そういう時に、私が手に取るのはオーガニックコスメだ。
日頃お世話になっている人や、仲良しの友達。
年上の方にも、若い知人にも、オーガニックコスメならぴったり馴染んでくれるような気がする。
「オーガニックコスメとかオーガニックフードって、誰かに贈りたくなります。」
そんな話をすると、エステティシャンの女性はにっこりと笑って言った。
「フルーツや植物からできたものは、どんな人でも使えます。体と心に良いものを贈りたいっていう気持ちが、相手に届く気がします。」
自然の恵みから生まれた成分を、こまやかな工程を経て形にしたクリームやスクラブ。
オーガニックフードやオーガニックコットンも同じように、ぬくもりある安心感をくれる。
「いつもありがとう、これからも元気でいてね。」
言葉にしなくてもそう伝えてくれる、それが植物由来の製品の良さなのかもしれない。

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色合いよりも好みが分かれるもののひとつが、香りだろう。
好き!と思う香りは、人それぞれだ。
だからこそ、たくさんある香りの中から自分の心が喜ぶものに出会える瞬間は嬉しい。

たとえば、ローズの香りが好きといっても、その種類は様々だ。
同じローズの香料でも、香りは微妙に異なるもの。
誰かに、香りのプレゼントををするのは意外と難易度が高い。
もしも気に入らなかったら…と思うと、贈り物として選ぶのを躊躇してしまう。
そんな時は、オーガニックの香りの出番。
自然から生まれた香料は、とても柔らかに香る。
ふわりと漂い、その成分はお肌にも優しい。

今年、私たちの暮らしの形は大きく変わった。
気ままに人と会ったり、お話しすることが難しい現実は変わらない。
そんな時だからこそ、小さな優しさを贈り合う日を大切に思うようになった。
オーガニック製品は、原料にとことんこだわっているのはもちろん、作る過程でも様々な工夫がなされている。
地球環境を汚さない、廃棄物を出さない。
製品の外見や、製品そのものがよければ良いという考えは、だんだん時代から遅れを取り始めている。

社会の状況、生活の形が大きく変わり、私たちの思いにも大なり小なり変化が起きた。
心と身体が健康であることの大切さについて、今こそ改めて考えてみる。
自分と周囲の人たちとの関わり方について、思いを巡らせる。
大袈裟なことではなく、暮らしの中にあるささやかな事柄。
たとえば、心身が元気になるもの食べる。
日光を浴びて、体を動かす。
なんの不安もなく、ぐっすりと眠る。
そんな日々を思い浮かべる時、気がつけばオーガニックのものを手に取っている。
その先にある、誰かの笑顔を見たいから。

https://www.fruitsroots.com/cosmetic/christmas/

 

(神谷麻衣子 エッセイスト。大手劇団を退団後、劇団在籍中に機関誌のコーナーを長きに渡り執筆していた経験を活かし、現在はエッセイストとして活動。様々なコラムやエッセイを独自の世界観で書いている。)
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