先日、京都にある、フルーツルーツのフルーツハニーを製造している工場に訪問してきました。実は、もうすぐフルーツハニーのパッケージリニューアルも控えているので、その打ち合わせも兼ねてでした。
フルーツルーツの蜂蜜は、国産蜂蜜ですが、日本に流通している蜂蜜の98%は海外産で、国産蜂蜜は2%程でとても希少です。日本全国の数十人の養蜂家さんと契約をし、蜂蜜をこちらの工場に集めています。農林水産省データによると、国内で蜜を採ることのできる植物の総面積は、1985年に約37万ヘクタールだったが、2019年はその約31%の約11万6千ヘクタールにまで縮小しているようで、今後ますます希少になっていくと考えられます。
こちらのおしゃれな缶が養蜂家さんから送ってもらった蜂蜜です。養蜂を大きく分けると、移動養蜂と定置養蜂に分けられます。定置養蜂は、一つの場所に巣箱を置き、そこに咲く花の蜜を集めることです。国内の飼育戸数や蜂群数は横ばいですが、小規模な蜂群の飼育戸数が増加していることから、趣味や副業などで定置養蜂をされる方が増えているそうです。一方で、移動養蜂は、転地養蜂ともいわれ、季節の花々を求めて各地を移動しながら養蜂することで、南から北へ、開花時期に合わせて巣箱を運び、全国に養蜂場を移していく養蜂です。ミツバチと共に移動する養蜂家さんは、九州をはじめとした温暖な地域から、トラックにミツバチの巣箱をのせて、春を追うようにして日本列島を北上していきます。ミツバチたちが過ごしやすいよう、開花時期に合わせて全国を移動します。7月~8月になると、本州は真夏。蜜源植物が減ってしまうので、冷涼な北海道で越夏し、お盆過ぎまで様々なはちみつを採ります。秋には、ミツバチを寒さから守るため、温暖な地域に戻り越冬することが多いそうです。季節により異なる花のはちみつを効率的に集められることから、移動養蜂は後に書く定置養蜂よりも生産量は高いのですが、移動や設備などを含めて生産コストが高い、温暖化で気候が変わり開花時期が読めない、養蜂家の高齢化などの問題によりその件数は年々減少傾向にあるそうです。
大事なのは、養蜂家さんとの関係性で、一緒に移動用法で移動しながら、養蜂のお手伝いをすることで、品質の良い蜂蜜を集めることができます。昔は、純粋蜂蜜と言いながら、薄まった蜂蜜を送られたり、国産と言いながら海外産の蜂蜜が混ざっていたりということもあったそうです。今回の工場見学を経て、さらにフルーツルーツの蜂蜜の品質に自信が持てました。