多くの時間は取れませんでしたが、パリのオーガニック視察もしてきました。フランスでは、オーガニックのことをビオと呼びます。まず感じたのは、私が思っていたほどオーガニック人口が多いわけではないということ。現地の住む人に何人かに聞いてみると、だいたい15%ほどと答える人が多かったです。もちろん日本よりはずっと高いのですが、日本との違いとしては、オーガニックにこだわるフランス人は、食はもちろん、化粧品、雑貨、環境など一貫してオーガニックライフスタイルを追及する点です。もちろんブランド側も容器や原材料、動物実験等にも徹底的にこだわっている。日本では食だけはオーガニックだけど、それ以外は特にこだわっていなかったり、SNS上のみオーガニックだったりする方もいらっしゃるので、その辺りは大きな違いでしょうか。したがってフランスでは、1人あたりのオーガニックに対する購買単価は高そうですね。
スーパーも何軒か周りました。もちろん日本でも展開しているビオセボンを始め、オーガニックスーパーも多く存在していましたが、普通のスーパーの中にも、必ずと言っていいほど、大小さまざまではありましたが、ビオコーナーがあり、消費者の選択肢の中に必ずあるというところがよかったです。
自然派専門の薬局だったり、オーガニックコーヒー&ナチュラルフードのカフェだったりと、チェーン展開しているお店もあり、嬉しくなりました。
そして、(通訳を通じて)現地の人たちと話していたときに、「なぜオーガニックを買うのか?」という質問に対して、日本であれば、「安心・安全」という文脈で語られることが多いのですが、今回「環境保護に貢献したい」「地域の農家支援のため」というもちろん自分の健康のためではあるけれど、同時に地球のため、社会のためということをお聞きし、なんだかガツンと頭を打たれた気がしました。自分自身もとても良い刺激をいただきましたし、ブランドの役割も考えさせられました。
そして、最も勉強になった店舗は、「アロマゾーン」。一言で言うと、日本の生活の木が進化したお店のイメージです。エッセンシャルオイルや手作りコスメキットが多く販売されています。もちろんオリジナルのオーガニック&ナチュラルコスメや洗剤等も。私は平日午前に行ったにもかかわらず、かなり多くのお客様で賑わっており、今とても勢いがあるお店のようです。価格もリーズナブルですし、天然のキャリアオイルが量り売りされているなど、とてもワクワクする店舗でした。しかも、以下にこだわっているそうです。
・動物実験は行っていない。
・原材料は、オーガニックやエコロジーの認証を受けたもののみ使用している。
・輸送による環境への影響を抑えるため、地元での調達を優先している。
・リサイクルされたパッケージ(ガラス、再生PET、段ボール)を使用している。
・商品保護のために、リサイクルされたペーパーと、生分解性のコーンスターチの緩衝材粒子を使用している。
・パッケージはリサイクル可能である。