
先日、静岡駅近くの製茶工場へご訪問してきました。近くに伊藤園の元本社もあり、昔は小さな会社だったが、時代の先を読み、いち早くそれまでになかった缶で飲むお茶、ペットボトルで飲むお茶を手掛け、あれだけの会社に成長していったというお話を伺いました。とても興味深いお話でした。

また、日本におけるお茶の消費量はどんどん落ちているらしく、静岡県内もお茶農家、お茶屋さんもどんどん減ってきているようです。そんな中でこちらの会社は、海外ももちろんですが、日本に再度お茶を飲む文化を根付かせる取り組みを積極的にやられており、とても共感しました。


また、工場内もとても丁寧に説明していただきながら、見学させていただきました。
1、茶葉の収穫(4月中旬から5月に茶葉を摘み取る)
2、蒸す(茶葉を蒸気で蒸らす)
3、葉打ち(茶葉をジャンピングさせてほぐす)
4、荒揉(ほぐした茶葉を熱風で乾かす。適度に摩擦・圧迫しながら揉む)
5、揉捻(力を加えて揉み、水分を均一にする)
6、中揉(回転させながら熱風で乾かし、茶葉をほぐす)
7、精揉(茶葉を前後に動かして形を整えながら乾かす)
8、乾燥(ここで十分に乾かす)

9、火入れ・焙煎(茶葉を焙煎して、香りや味を引き出す)
10、篩分け・切断(篩にかけ、縦横を切り揃える)
11、選別(茶葉に混ざっている細い茎、粉、毛葉を取り除く
12、合組・ブレンド(茶葉をブレンドして、独自の味に仕上げる)
13、包装・梱包(パウダーやティーバッグに加工し、袋や箱に詰める)
14、出荷

今回は、9から見学させていただきましたが、9の職人さんがとてもかっこよかったです。もちろん機械でオートメーション化されてはいるのですが、そのロットの茶葉の状態や室温、湿度などによって、最後は、香りや見た目を参考に、人の手で微調整しており、そこをこの道数十年のベテランの方が担っておられました。また12のブレンドのお話が面白く、ものすごい種類のお茶、玄米、ハーブなどをブレンドしてクライアントのご要望に合わせたお茶を作るらしいのですが、その細かな対応力に脱帽しました。いくらでも妥協できそうな製造工程ですが、その辺りを妥協せずにプライド持ってモノづくりしている姿勢にとても良い刺激をいただきました。



帰りに、ずっと行ってみたかった「さわやか」のハンバーグと静岡おでんを堪能してきました。