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理念と利益。

2014年07月10日

 

私の大好きな元ワイキューブの安田社長のコラム。

「理念」と「利益」。私も創業当時からずっと悩んでいたことでもあるので、

とても考えさせらせました。

 

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◆安田佳生コラム:「理念と利益」

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日本には原発を所有する電力会社が9社ある。

その全てで先ほど株主総会が行われた。

業績は軒並みの赤字。

その最大の理由は原発の停止にあるという。

9社全ての総会において、

株主から原発廃止を求める議案が提出されたが、

9社全てにおいて否決された。

業績回復のためには原発再稼働は避けて通れない。

経営陣はその理解を株主にも求めたという。

 

赤字が続けばいずれ経営は破綻する。

そうなる前に電力会社は電気料金を値上げする。

その結果国民の生活は困窮し、企業は価格競争力を失う。

だから原発は稼働させなくてはならないのだ、

という理屈のようだ。

原発を稼働させるべきか、あるいは廃止するべきなのか。

その議論をここでするつもりはない。

 

私が知りたいのはただひとつ。

「会社は何のために存在するのか」という問いに対する答えだ。

全ての業種、全ての会社において、

今ほどその答えを求められている時代はない。

 

「会社は何のために存在するのか」

もしもこの問いをバブル経済の真っただ中で発したとしたら、

笑い者にすらならなかったであろう。

「黙って稼げ」の一言で話は終了したはずだ。

会社は利益を上げるために存在する。

それを疑う者などいなかった。

 

もちろん、松下幸之助氏のような歴史に残る偉人たちは、

ずっと前からこの問いを真剣に考えて来たはずだ。

だからこそ今でも経営の神様と言われるのである。

だがその松下電器さえも社員のリストラは避けられず、

今ではパナソニックという別の会社になってしまった。

松下氏が一目置いていたSONYでさえも、

イノベーションの会社から保険とゲームの会社に

変わってしまった。

業種を変えた事が悪いのではない。

あまりにも目先の利益に走ってしまった事が問題なのである。

 

バブル崩壊から20年、

今やっと「理念なき会社は存続できない」と認識されつつある。

だが本当の意味で理念を追求している会社は、

この日本に何社くらいあるのだろうか。

 

利益のための理念か。

あるいは理念のための利益か。

重要なのはこの順番である。

利益がなければ理念は実現出来ない。

だからまずは利益を上げる事に全力を尽くす。

一見正しそうなこの理論が至る所で破綻しだしている。

 

確かに理念を実現するためには利益がいる。

だがその利益を出すために、

一時的にでも理念をないがしろにするとしたら、

その理念はもう二度と取り戻す事は出来ない。

気がつけば利益だけを追求する会社になってしまうのである。

 

電力会社は何のために存在するのか。

電気を供給するため。

そこで思考が停止している。

本当はその先を考えるべきなのだ。

何のために電力を供給するのかという事を。

国民の豊かな暮らしのため。

では豊かさとは何のか。

その定義がズレているから、

原発問題は平行線のまま解決しないのである。

 

先の選挙で国民が出した答え。

それは「経済第一」ということだ。

だとすれば、政治家の判断は間違ってはいない。

理念と利益のどちらを取るのか。

それを決めるのは私たちだ。

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経営コンサルタントの仕事をしていたときは、わからないことでしたが、

実際に自分で経営してみると、この壁が常に目の前にあります。

特に創業会社で、経営資源が少ない会社であればあるほど、

この壁は高いように思います。

利益なき理念は、自己満足にしか過ぎないですし、

理念なき利益は、社会悪でもあるように感じます。

「理念」を「顧客満足」に置き換えてみても同じことが言えると思います。

どちらに偏って経営してもうまくいかず、結局はバランスなのかもしれません。

そのバランス感覚が経営のセンスと呼ばれるものかもしれません。

ここは、経営者として、一生追求していく部分なのかもしれませんね。

 

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代表ブログ

東京・目黒の国産オーガニックコスメFruitsroots(フルーツルーツ )の代表ブログ。代表榎戸の日々の活動やオーガニックへの熱い想いを記事に。

榎戸淳一

榎戸淳一

株式会社ES-ROOTS 代表取締役社長。「国産」「オーガニック」「フルーツ」「ビューティ」を軸に「フルーツルーツ」というブランド名で、プロダクトとサロンを展開している。山野美容芸術短期大学で「サロン経営学」「オーガニックコスメ」の非常勤講師も務めている。

中央大学商学部会計学科卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。「エステティック業界の健全化」に使命感を感じ、エステティック業界のコンサルティングを立ち上げる。2009年8月同社退職後、オーガニックコスメの魅力に惹かれ、新しいエステティックサロンを追求するため、株式会社ES-ROOTSを立ち上げ、代表取締役に就任。2010年1月に東京都目黒区にオーガニックコスメ&エステサロン「フルーツルーツ」をオープンさせる。第2回エステティックグランプリでは、モデルサロン部門、フェイシャル技術部門で2冠を受賞。ビューティーワールドジャパンのメインステージ、たかの友梨ビューティクリニックなど、様々な講演講師も務める。一般社団法人エステティックグランプリの2代目理事長も務めた。著書に「サロンはスタッフ育成で99%決まる」「サロンとスタッフが輝く28+8の成功法則」「愛されるエステティシャンの秘密」がある。

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